19歳のシューベルト

19歳の作曲家はいましも殻を破ろうとしていた！ 伝統と野心の同居する 《3つのヴァイオリン・ソナタ》 Op. 137

　メニューインに「私はこの天使のような音楽家のおかげで人生における最もピュアな音楽的感銘を受けた」と評されたジョヴァニネッティと、長年共演を重ねてきた青柳。隅々にまでニュアンスに満ちた音色をもって描く、若きシューベルトの自画像。

「クリストフは３つのソナタ（ソナチネ）の第２番が好きでよく弾いていた。あるとき、何かのリハーサルだったか、突然スコアが立体的になり、３Ｄマップのように音符がボコボコ盛り上がり、次に弾く音が見える、という不思議な体験をした。クリストフも同じ感覚を味わったらしく、弾き終えてしばし顔を見合わせた。」（青柳いづみこ）

フランツ・シューベルト

ヴァイオリンとピアノのためのソナタ Op. 137

• ソナタ ニ長調  Op. 137, No. 1, D 384
• ソナタ イ短調  Op. 137, No. 2, D 385
• ソナタ ト短調  Op. 137, No. 3, D 408